中国伝統医学を「中医学」といいます。日本では「漢方」と呼ばれますが、これは“漢”の時代から伝わった処方、あるいは漢民族の伝統医学という意味です。両者は厳密にいうと理論的に違いもありますが、伝統的に伝えられてきた医術という点では共通しています。
中医学はバランス医学。体と心は一体であり、怒りも悲しみも心配事も、そして喜びさえも度を超すと病の原因になると考えています。中医学の最終目標は「病気を治すこと」ではなく、「病気にならない体と心」をつくることです
中医学の基本となる特徴が2つあります。
1.どう病気を診るかという基本思想「整体観念(せいたいかんねん)」
2.どう病気を分析し、治療を行うかという「弁証論治(べんしょうろんち)」です
「人は自然の一部であり、その調和の中に存在する。人と自然は一体であり、同じ構造をもつ」と考えます。
①気候・環境による影響
季節ごとの気候の変化や、冷暖房、寒い地域、暑い地域、雨の降らない平地、川や海の近くなど居住空間により影響を及ぼします
②生活習慣による影響
騒音や睡眠環境、職場環境、運動不足、運動のしすぎ、偏った食事 、不規則な生活習慣などが影響を及ぼします
③精神状態による影響
精神状態はさまざまな形で健康に影響を与えます。特に長期にわたり慢性的なストレスを受け続けると、免疫力も低下、様々な病気の引き金となり影響を及ぼします
一人ひとりの全体の状態を総合的にみて、体質を決め、病気の原因をさぐり「証」を決定し、その「証」に合った治療法を選択します。
①体質を知る
顔色や舌の観察、肌の質感、声や呼吸、息のにおいや体臭、目の状態、姿勢、言葉のくせなど、情報を収集します
②ヒアリング
現在の症状や経過、これまでの病歴、年齢や生活環境、精神状態、飲食のし好、睡眠、運動、便通などについてお聞きします
③治療法を選択する
体質のチェックやヒアリングで得られたことをもとに、系統的に病状を把握したうえで治療法と処方を決定します